治療法
腹腔鏡胆嚢摘出術
胆嚢は一時的に肝臓から分泌される胆汁を蓄えて濃縮し、食物が消化されるとき十二指腸へと送り出すための臓器です。
脂肪の消化吸収にはとても重要な臓器ですが、胆石は胆嚢で作られるため、胆石が出来やすい体質の人は胆嚢があり続ける限り胆石症の再発リスクを抱えることになります。胆石が出来ても発作が起きなければ治療は殆ど必要ないのですが、一度発作を起こすと激しい痛みに見舞われます。
それに一旦出来た胆石は簡単に尿などで体外に排泄されることはありません。そこに石があり続けるかぎり発作の危険性が伴うのです。また胆嚢内に結石がある場合は胆嚢の働きでどんどん石が大きくなる可能性があります。
こうして胆嚢炎に発展してしまうと痛みの他にも高熱や吐き気、嘔吐などの症状も顕れます。炎症が酷くなると胆嚢自体が破裂して腹膜炎を引き起こし命に関わる場合もありますし、胆嚢炎が慢性化すると胆嚢がんへのリスクも高くなってしまいます。また胆嚢はなくなっても肝臓がその状況に対応して濃度の濃い胆汁を分泌するようになります。
したがって現在では内服による治療が困難な場合は腹腔鏡下胆嚢摘出術を行い、胆石ごと胆嚢全てを取り除くのが一般的となっています。
この手術はお腹に小さな穴を4箇所開けてそこから腹腔鏡を挿入しながら行います。開腹手術と比べて痛みも少なく、術後の傷口も殆ど目立たないほどに回復します。また手術時間も短く3日間程度で退院が可能であり、他の臓器への侵襲も殆ど無い優れた治療法です。ただし、結石が大きい場合や、悪性腫瘍がある場合には開腹による胆嚢摘出術の適用となります。