治療法

漢方薬

どうしても手術で身体に傷をつけるのが嫌で、胆石溶解剤による内服治療の効果が得られなかった場合、漢方薬による治療も選択肢としてあります。日本人の胆石の罹患率は年々上昇していると言われています。これは食事が欧米化して低蛋白、高脂肪となったこと、高齢化が進んだことなどが原因として挙げられます。

また以前の日本人の胆石はビリルビンカルシウム系のものが多かったのですが、最近は圧倒的にコレステロール系の胆石が増えました。(胆石全体の70%以上)また男性よりも女性の方が患者数が倍ほど多いということ、太っている人に患者さんが多いという特徴があります。漢方薬の場合は胆石溶解剤のように胆石そのものを溶かすという作用で治療するものではありません。

体質を変えて胆石が出来にくい身体にするというのが狙いです。したがって治療には長期間かかり、専門家による適切な処方を受けないと効果が出ないなど取扱の難しさがありますが、胆石の出来にくいからだ=太りにくいからだにするという効果も期待出来ます。しかし胆嚢を摘出すれば胆石は出来なくなります。

したがって治療に当たってはそれぞれの治療法のメリットとデメリットをよく考えて術後の予後などに漢方を取り入れるなど、根本治療につとめるべきだと思います。それでは胆石症に対してよく使われる代表的な漢方薬を見て行きましょう。大柴胡湯(だいさいことう) は便秘がちで体格のしっかりした人や、高齢者などによく処方されます。

この薬で胆石が排出されたり消失することがあります。小柴胡湯(しょうさいことう) は大柴胡湯よりも小柄で便通が正常な人向きです。また高齢者には向かないとされています。胆石の他に慢性の胆道炎にも良いとされています。

柴胡桂枝乾姜湯(さいこけいしかんきょうとう) は虚弱体質の人に向いています。外見上も不健康で首から上に汗をよくかく人に向いています。大建中湯(だいけんちゅうとう) は体力が衰え、手足の冷えが出やすい人や、腸内ガスでお腹の膨満感が強い人、腸管のぜん動運動が不安定な人などに向いています。